日立市諏訪町で銀杏の大木の伐採工事を依頼されました。一番上の枝まで入れると15m近くあります。

写真では分かりずらいですが、この場所は崖の上にあり、真下に県道が走っています。昨今の大雨、巨大台風により、崖が崩れ、この銀杏の木が崖下の道路に崩落したら危険ということでご依頼を受けました。場合によっては大事故にも繋がりますから正しいご判断だと思います。

とはいえ、一筋縄ではいきません。

実はこの銀杏の木の周りには3軒のお家があり、すべてその高さの半径内、根元からチェーンソーを入れ、倒してしまうと、場合によってはお家に当たって家屋を壊してしまいます。

このような場合は高所作業車を使用して、まずは枝を払い、1本の電信柱状にします。そのうえで1m程度間隔で上から切っていき、真下に落とします。イメージ的には玩具のだるま落としと逆の要領です。枝を払って、上から1.5mぐらいのところに高所作業車に乗ったままチェーンソーを入れて輪切りにする、切った樹木は当然真下に落ちます。落ちた木を拾ってトラックに積み込み、積んだら下に下がってまた1mの丈で輪切りして下に落とす、落とした木を拾ってトラックに積み込み・・・、とこれを繰り返します。こうすることにより、太く高い樹木であっても安全に伐採が可能です。

もちろん、まわりに住宅のない空き地や山林であれば根元から一先に切断してしまいますが、近隣にお家があるときはこのような方法で伐採工事を行います。

こちらのご依頼は伐根まではありませんでしたので伐採して完工です。

なお、この現場に関しては伐根は必要ありません。崖の上に巨木がある場合、無理に伐根までしてしまうと地盤が崩れ崖崩れを起こすことがあり、却って危険です。張り巡らされた根っこがバランスを保っている場合が多々あります。